2010年11月3日水曜日

GlobalPhotowalk@KEK


2010年8月7日、筑波にあるKEK(高エネルギー加速器研究機構)で開催されたGlobalPhotowalkに参加した。

このイヴェントは、世界の5ヵ所にある代表的な加速器施設(Fermilab,CERN,TRIUMF,DESY,KEK)において、各国で応募した参加者が加速器の写真を撮影し、撮影した写真をコンテストに提出して各国の代表作品を選び、そして、5ヵ所のそれぞれで選ばれた代表作品の中から、所謂、世界の中の代表作品を選ぶというものである。

このイヴェントに参加するために急遽デジタルカメラを購入したが、残念ながら撮影した写真は、代表作品には選ばれなかった。しかし、このイヴェントに参加した別の理由は、KEKの代表的な素粒子検出装置である「BELLE」を間近に見たり、直接触ったりすることができるかもしれないという期待感であった。実際、今回のイヴェントでは、我々は、特別に長い時間に亘り、かつかなり自由に「BELLE」装置の施設内を見ることができた。案内してくれた研究員の方によると、通常の見学ツアーでは、そこまで自由に「BELLE」装置を見ることが不可能であるとのこと。

「BELLE」は、2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川・小林両教授の理論を検証した実験データを得ることに成功した装置として知られている。

今回のGlobalPhotowalkでは、素粒子実験装置の素晴らしさを身近に体験することができた。一時は、素粒子の実験を行う計画で、大学院として、入学を許可されたUniversity of Michigan @Ann Arborを選択したことがある。しかし、最終的には、大学院としてUniversity of North Carolina @ Chapel Hillに入学することを決め、大学時代から行っていた加速器を利用したAtomic Collisionの実験を継続して行うことにした。この選択は決して間違っていたとは今でも思っていない。同じ研究室の同僚は、Ph.D.を取得後、フランスの大学で核融合のための「プラズマ」の基礎研究を行っている。この分野の基礎研究は、今でも私が最も興味がある研究だからである。

ここにきて、再び科学全般、特に素粒子物理学(+加速器)、宇宙の起源(ダーク・マター、ダークエネルギー等)、そして、医療(再生医学)に興味を覚えてきた。しかし、これらの分野に限定されずに、いろいろな公開講座に参加して、もっと知識を蓄積していきたいと思っている今日この頃である。

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