2010年5月3日月曜日

横浜・山手の西洋館散策1


2010年5月3日(日) 久し振りに横浜・山手の西洋館を訪れてみた。愛犬がいたときには車を利用して毎週末の早朝に一緒によく散歩した場所の一つでもあった。

今日は、いつものように「元町」商店街を通り、「ウチキパン」の脇の坂道を昇り、「外人墓地」まで上ってきた。この坂道は、約38年前に初めて訪れたときと比べると随分と変わってしまったものである。
坂を上り切ったところの左手に「アメリカ山」公園があり、入ってみることにした。
「アメリカ山公園」からは、「マリンタワー」や「人形の家」がよく見える。近くを首都高速が走っているが、比較的静かな場所である。今日は、連休の一日とあってか、売店スタンドがいくつか出ていて、コットンキャンディ(綿飴)やホットドッグ等を売っていた。
そして、「外人墓地」から「フェリス女子学院中学校・高等学校」を経由して「山手カソリック教会」までの散策ルートを、いくつかの洋館を眺めながら歩いて行く。途中、「元町公園」で一休みするのが私のお決まりのコースである。

「元町公園」のちょうど向い側には、先日火災の後、再建された「山手聖公会」(Episcopal Church)であり、今日は、バザーが開催されていて、教会のホールが公開されていたので、中を見学することができた。

山手の西洋館の中でも、特に優れている「ベーリック・ホール」(Berrick Hall)を本当に久し振りに見学した。この邸は、アメリカ人建築家J. H. モーガンによる設計で、イギリス人貿易商B. R. ベリックの邸宅として、第二次世界大戦前まで実際に住宅として使用されていたものである。昭和31(1956)年に遺族より宗教法人カトリック・マリア会に寄付されたもので、戦前の横浜山手外国人住宅として現存するものの中でも最大規模を誇る建物である。

「べーリック・ホール」は、600坪の敷地に建てられていて、全体としては、スパニッシュスタイルで纏められている。庭も私好みのシンプルなもの。 邸の内部は、各部屋が広々と創られていて、リビングルームやベッドルーム等、米国ヴァージニア州に在住している米国人の友人宅を訪れたときのような雰囲気があり、懐かしい思いがした。 また家具や調度品、等は、米国ノースカロライナ州の旧州都New Bernにある旧州知事邸Tryon Palaceのもの似ていて、落ち着いた雰囲気がある。週末にはコンサートも開催されているらしいので機会を見て訪れてみようと思っている。
その後、「山手カソリック教会」に行き、「マリア像」を訪れた。ここの「マリア像」は、私の好きなマリア像の一つで、礼拝すると本当に心が落ち着く。
久しく山手の洋館歩きから遠ざかっていたが、これを機会に再び洋館巡りの散策を楽しんでみたいと思う。和式とは、また違った趣があり、それなりに心が和むものがある。

2010年5月2日日曜日

「Newにっぽん丸」船内見学会


2010年3月21日(日)横浜・大桟橋で開催された商船三井の「ドルフィンス・クラブ」会員限定の「Newにっぽん丸」見学会に参加した。

装いも新たになった「Newにっぽん丸」は、それまでの「純白」の船体が「ロイヤル・ブルー」の優雅な色彩に変えられていた。

今回のリニューアルで最も気になった点は、やはり6レベルの船尾側に設けられた「ダイニング・テラス」である。これは、以前から「にっぽん丸」に対する私の密かな願望であった。これがあれば、朝陽の昇る様子や或いは航跡を眺めながら心地よい潮風の中で朝食を味わうことができるからである。

次いで、7レベルに新たに設けられた「ホライズン・ラウンジ」及びそれに続く「ホライズン・デッキ」である。今迄の「にっぽん丸」では、「ブリッジ」の見学時以外は、船首側の高い位置からの眺望を楽しむことができなかったが、これらが設けられたことにより、ゆったりとした雰囲気の中で船首側の風景を楽しむことができるようになった。多島海である「瀬戸内海」の景色を楽しんだときのことを思い出すが、そのときにこれらの設備があったならば、もっと美しい瀬戸内海の景色を違った角度から楽しめたかもしれないと思うと、ちょっと残念な気持ちである。
「瀬戸内海」をクルーズしたときの「航海日記」からの抜粋を以下に示す;

 今日は、終日航海日。村上船長の計らいで、快晴の下、「瀬戸内海の島巡り」が行われた。「スカイデッキ」(8レベル)の「デッキチェアー」に横になり、爽やかな潮風に吹かれながら、穏やかな瀬戸内海の「島並み風景」を満喫する。いつとはなしに、「瀬戸の花嫁」のメロディーを自然に口ずさんでいる。見所では、必ず村上船長が船内放送をして説明してくれる。「にっぽん丸」に乗っていてよかったなぁと思う瞬間である。
 しばらく「スカイデッキ」の「デッキチェアー」で休んだ後、「プロムナードデッキ」まで降りて行くと、大勢の船客が綺麗な瀬戸内海の景色を眺めている。キャビンに戻って一休みする。キャビンの「舷窓」を通して、日本軍毒ガス製造の島として知られている「大久野島」を初めて海上から見ることができた。更に、一度は、訪れてみたいと思っている「大山祇神社」がある「神の島」として知られている「大三島」も「にっぽん丸」の船上から見ることができた。船体が大きな客船では、このようなサービスは得られない。やはり瀬戸内海をクルーズするには、2万トン級の客船がよい。ハード面では、「飛鳥Ⅱ」に劣るが、やはりソフト面では、商船三井の「にっぽん丸」に軍配を上げたい。
 同属会社が運行する「ふじ丸」で「尾道」へ来たときに、「三原」の「糸崎港」に停泊していた「ふじ丸」の船上から眺めた「灯台」がちょうど右舷側に間近に見えてきて、「にっぽん丸」がそのすぐ傍を通過していった。また、船首側には、「糸崎港」の姿をはっきり見ることができる。そして、遥か彼方には、「尾道」の遠景を眺めることもできる。「にっぽん丸」は、「尾道水道」には入らずに「因島大橋」を通過した。

以上は、瀬戸内海を「にっぽん丸」でクルーズしたときの様子である。
さて、「Newにっぽん丸」のリニューアルに話を戻そう。 同じ6レベルでは、「プールサイド」に、「リドテラス」が設けられ、飲み物を飲みながら「リドデッキ」から海の眺望を楽しむことができるようになった。 そして、食事の面では、「寿司バー」が新たに設けられたことであろうか。「にっぽん丸」伝統の美味しい食事は、メイン・ダイニングの「瑞穂」、そして新たに設けられたプレミアム・ダイニング・ルーム「春日」でそれぞれ味わうことができるようになった。
但し、「春日」でのディナーは、特定のクラスのキャビンの船客に限定されているが、空いていればステートキャビンの船客でも有料で利用することができるということだ。これにより、ディナーのバリエーションがこれまので「にっぽん丸」と比べて大幅に広がった。

キャビンも、テラス付きのキャビンが新設された。最も注目されるのは、シングル用のデラックス・キャビンが新設されたことである。これにより一人でも船旅が楽しめるようになった。これは、「Newにっぽん丸」のメリットの一つである。 しかし、パブリックスペースを利用することを目的としている私としては、キャビンは、どのレベルでもよいと思っている。

上記以外にも今迄の「にっぽん丸」と比較して、変わった点は多々あるが、今回のリニューアルで私自身は、大満足である。 大海原で波の音を聴き、昼間の美しい景色や夜空に輝く星を眺め、美味なる食事を楽しんで、「デッキゴルフ」をプレイできれば、「Newにっぽん丸」でクルーズすることのこれ以上の喜びを、私として求めるものではない。