2012年3月12日月曜日

小石川植物園市民セミナー

2012年3月10日(土)
 小雨が降る中、「小石川植物園」(東京大学大学院理学系研究科附属植物園小石川本園)にある「柴田記念館」で開催された「第74回小石川植物園市民セミナー」(追加講演)に初めて参加してきた。
 当初、天気がよければ早めに家を出て、「小石川植物園」の中をゆっくり散策する予定であったが、今日は生憎の雨だったので、予定を変更して、セミナーの開演時間ぎりぎりまで家に留まっていることにした。

 これまで参加した講演は「物理、化学、生命科学」等の分野であったが、それらとは一味違う分野なので、どのような内容なのかちょっと不安であったが、実際には、「園芸」的なものではなく、「植物形態学」という分野の研究に基づいた内容で、専門用語等を除けば、講演は、かなり科学的なものだったので安心して聴くことができた。また、講演の内容もそれなりに理解することができた。
 主題は、「サクラにおけるシュート構成(所謂、枝分かれ《分枝様式》)」に関するもので、この講演を聴いた後、「サクラ」等の樹木や「蔦」類等の他の植物を今までとは違う視点から観ることができるようになった。
 また、その「シュート構成」に特徴がある「ワカキノサクラ」という品種のサクラがあることが分り、大いに興味を覚えた。ぜひ一度、実物を観てみたいと思う。

 講演後、「小石川植物園」の中を散策した。天候の影響で開花が遅れていた「白梅、紅梅」の「花」がちょうど見頃になっていて、花々を飛び交っている数羽の「メジロ」を間近で観ることができた。「メジロ」は、私が携帯のカメラで撮影するために近寄ってもぜんぜん逃げない。「やはり環境が違うと、育ちも違うのかなぁ。どことなく、おっとりしている。」と、思った。
 「小石川植物園」は、学術研究のための「植物園」なので、一般的な植物園(例えば、大船の「フラワーセンター」)のような「来園者のためのディスプレイ」が施されていないことが特徴。とりわけ、梅の木が植えられている区画に隣接している「日本庭園」は、大変に綺麗であるが、今日の雨模様の天気と冬に逆戻りしたような低い気温のためか、散策を楽しんでいる人の姿もあまりなく、静かでよかった。個人的には、駒込「六義園」の庭園よりもこちらの「日本庭園」の方が好きである。

 また、「日本庭園」から眺めた「旧東京医学校」(現:東京大学総合研究博物館・小石川分館)の建物がとても美しく、風景としてもよい「アクセント」になっているように思えた。
 この建物は、明治9年(西暦1876)に建築された、旧東京医学校の本館で、東京大学に関係する建造物では現存する最古のもの。国の重要文化財に指定されている。昭和44年(西暦1969年)に本郷構内より移された。機会をみて、「旧東京医学校」の内部を、「市民セミナー」の際に訪れてみようと思う。

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