2009年10月7日水曜日

中秋の名月

2009年10月3日(土)
 今夜は、十五夜「中秋の名月」である。北鎌倉「東慶寺」の「本堂」で開催された「お月見の夕べ」を妻と二人で観賞した。

 「本堂」に入りきれない観客は、「方丈」で観賞することになったようだ。
 普段「本堂」に上がることができないので、この機会に「本堂」に祀られている御本尊「釈迦如来像」、開祖「覚山尼像」、第5世「用堂尼像」(後醍醐天皇の皇女で護良親王の姉)、第20世「天秀法泰尼像」(豊臣秀頼の息女で家康の孫娘・千姫の養女)を間近で拝むことができた。

 会の開始と同時に、御住職と二人の僧侶による「般若心経」の読経があり、更に「月光菩薩」に対するお祈りがあった。生まれて初めて御寺で「十五夜」を迎えたが、主役のお月様は、まだ雲に隠れている。演奏会が終わる頃までには、その美しいお姿を見せてくれるとよいのだが。

 読経の後、境内の鈴虫の鳴声に誘われるように、「月」という篠笛独奏曲を吹きながら和服姿の「川村京子」さんが静々と登場する。

 演奏は、全部で三曲。最初の曲は、御琴のみの独奏「乱 乱輪舌」。二曲目は、「四季曲」、そして三曲目は、「Kizu」。二曲目と三曲目は、川村さんの歌と共に御琴の音色を楽しむことができた。

 特に、三曲目を演奏する前頃からは、お月様がその姿を見せて、演奏もお月様の方向に転換して行われた。

 演奏が終わり、「本堂」を出るときに、本堂脇にある「池」の水面に綺麗なお月様が写っていた。なんと素晴らしい光景であろうか。 「十五夜・中秋の名月」を「東慶寺」のお庭で十分に堪能することができた。

 普段では入山できる時間帯ではないのだが、 夜七時頃の「東慶寺」の境内は、「ぼんぼりの灯」のような照明で照らされていて、「古都・鎌倉」の情緒が殊の外漂っていた。

妻と二人で、久し振りに古都の風を楽しむことができた。

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