2010年5月2日日曜日

「Newにっぽん丸」船内見学会


2010年3月21日(日)横浜・大桟橋で開催された商船三井の「ドルフィンス・クラブ」会員限定の「Newにっぽん丸」見学会に参加した。

装いも新たになった「Newにっぽん丸」は、それまでの「純白」の船体が「ロイヤル・ブルー」の優雅な色彩に変えられていた。

今回のリニューアルで最も気になった点は、やはり6レベルの船尾側に設けられた「ダイニング・テラス」である。これは、以前から「にっぽん丸」に対する私の密かな願望であった。これがあれば、朝陽の昇る様子や或いは航跡を眺めながら心地よい潮風の中で朝食を味わうことができるからである。

次いで、7レベルに新たに設けられた「ホライズン・ラウンジ」及びそれに続く「ホライズン・デッキ」である。今迄の「にっぽん丸」では、「ブリッジ」の見学時以外は、船首側の高い位置からの眺望を楽しむことができなかったが、これらが設けられたことにより、ゆったりとした雰囲気の中で船首側の風景を楽しむことができるようになった。多島海である「瀬戸内海」の景色を楽しんだときのことを思い出すが、そのときにこれらの設備があったならば、もっと美しい瀬戸内海の景色を違った角度から楽しめたかもしれないと思うと、ちょっと残念な気持ちである。
「瀬戸内海」をクルーズしたときの「航海日記」からの抜粋を以下に示す;

 今日は、終日航海日。村上船長の計らいで、快晴の下、「瀬戸内海の島巡り」が行われた。「スカイデッキ」(8レベル)の「デッキチェアー」に横になり、爽やかな潮風に吹かれながら、穏やかな瀬戸内海の「島並み風景」を満喫する。いつとはなしに、「瀬戸の花嫁」のメロディーを自然に口ずさんでいる。見所では、必ず村上船長が船内放送をして説明してくれる。「にっぽん丸」に乗っていてよかったなぁと思う瞬間である。
 しばらく「スカイデッキ」の「デッキチェアー」で休んだ後、「プロムナードデッキ」まで降りて行くと、大勢の船客が綺麗な瀬戸内海の景色を眺めている。キャビンに戻って一休みする。キャビンの「舷窓」を通して、日本軍毒ガス製造の島として知られている「大久野島」を初めて海上から見ることができた。更に、一度は、訪れてみたいと思っている「大山祇神社」がある「神の島」として知られている「大三島」も「にっぽん丸」の船上から見ることができた。船体が大きな客船では、このようなサービスは得られない。やはり瀬戸内海をクルーズするには、2万トン級の客船がよい。ハード面では、「飛鳥Ⅱ」に劣るが、やはりソフト面では、商船三井の「にっぽん丸」に軍配を上げたい。
 同属会社が運行する「ふじ丸」で「尾道」へ来たときに、「三原」の「糸崎港」に停泊していた「ふじ丸」の船上から眺めた「灯台」がちょうど右舷側に間近に見えてきて、「にっぽん丸」がそのすぐ傍を通過していった。また、船首側には、「糸崎港」の姿をはっきり見ることができる。そして、遥か彼方には、「尾道」の遠景を眺めることもできる。「にっぽん丸」は、「尾道水道」には入らずに「因島大橋」を通過した。

以上は、瀬戸内海を「にっぽん丸」でクルーズしたときの様子である。
さて、「Newにっぽん丸」のリニューアルに話を戻そう。 同じ6レベルでは、「プールサイド」に、「リドテラス」が設けられ、飲み物を飲みながら「リドデッキ」から海の眺望を楽しむことができるようになった。 そして、食事の面では、「寿司バー」が新たに設けられたことであろうか。「にっぽん丸」伝統の美味しい食事は、メイン・ダイニングの「瑞穂」、そして新たに設けられたプレミアム・ダイニング・ルーム「春日」でそれぞれ味わうことができるようになった。
但し、「春日」でのディナーは、特定のクラスのキャビンの船客に限定されているが、空いていればステートキャビンの船客でも有料で利用することができるということだ。これにより、ディナーのバリエーションがこれまので「にっぽん丸」と比べて大幅に広がった。

キャビンも、テラス付きのキャビンが新設された。最も注目されるのは、シングル用のデラックス・キャビンが新設されたことである。これにより一人でも船旅が楽しめるようになった。これは、「Newにっぽん丸」のメリットの一つである。 しかし、パブリックスペースを利用することを目的としている私としては、キャビンは、どのレベルでもよいと思っている。

上記以外にも今迄の「にっぽん丸」と比較して、変わった点は多々あるが、今回のリニューアルで私自身は、大満足である。 大海原で波の音を聴き、昼間の美しい景色や夜空に輝く星を眺め、美味なる食事を楽しんで、「デッキゴルフ」をプレイできれば、「Newにっぽん丸」でクルーズすることのこれ以上の喜びを、私として求めるものではない。

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