「光源氏ものがたり」(上・中・下)田辺聖子・著 (角川文庫版)
を読んでいる。
どうも「源氏物語」を読もうと何度か試みたが完全には読破できないので、心残りであったところ、ちょうど近くの書店で偶然にこの本を見付けた。
この本は、「源氏物語」のダイジェスト版とは異なり、「源氏物語」に登場するいろいろなタイプの女性を、田辺聖子さんの解説を通して、紫式部の視点から、物語の内容にあまり深入りすることなく、伺い知ることができるので、私の目的に叶っているものである。
「源氏物語」に登場する女性の中では、かなり以前から、「明石の君」*(1)が私の女性の理想像であったが、この「光源氏ものがたり」を読むに従って、徐々に別の女性像もよいかもしれないと思うようになってきた。例えば、「紫の上」、等。従って、どの女性が最終的に私の理想像に近いのかは、全巻を読み終えたときに考えたいと思う。
なお、「明石の君」は、花では「橘」に例えられている。因みに、「紫の上」は、「(樺)桜」の花、そして、「明石の女御」は、「藤」の花にそれぞれ例えられている。
また、「明石の君」は、「琵琶」の名奏者でもあったが、当時はどのようなメロディーを「琵琶」で奏でたのであろうか。先日、「東慶寺」で聴いたような「琴」と「琵琶」の合奏のようなものであったのだろうか。そうであれば、なかなか美しい音楽である。
「むつごとを語りあはせむ人もがな 憂き世の夢もなかばさむやと」 (光源氏)
「明けぬ夜にやがてまどへる心には いづれを夢とわきて語らむ」 (明石の君)
*(1)「明石の君」は、紫式部の「源氏物語」に登場する架空の人物。光源氏の明石時代の愛人で、源氏の一人娘(のちの明石の中宮)を産んだ。父は源氏の母桐壷更衣の従兄弟にあたる明石の入道、母は明石の尼君。「明石の君」は、性格は生真面目で我慢強い。万事につけて出しゃばらず賢く振舞うが、気位が高い。皇女にも劣らない気品と美しさとを備え、和歌や音楽に才長け、特に、箏の琴、琵琶の名手でもある。
「明石の中宮」(明石の姫君、明石女御とも)は、光源氏の長女で、母は「明石の君」。「紫の上」の養女となる。「宇治十帖」に登場する「匂宮」の母。
を読んでいる。
どうも「源氏物語」を読もうと何度か試みたが完全には読破できないので、心残りであったところ、ちょうど近くの書店で偶然にこの本を見付けた。
この本は、「源氏物語」のダイジェスト版とは異なり、「源氏物語」に登場するいろいろなタイプの女性を、田辺聖子さんの解説を通して、紫式部の視点から、物語の内容にあまり深入りすることなく、伺い知ることができるので、私の目的に叶っているものである。
「源氏物語」に登場する女性の中では、かなり以前から、「明石の君」*(1)が私の女性の理想像であったが、この「光源氏ものがたり」を読むに従って、徐々に別の女性像もよいかもしれないと思うようになってきた。例えば、「紫の上」、等。従って、どの女性が最終的に私の理想像に近いのかは、全巻を読み終えたときに考えたいと思う。
なお、「明石の君」は、花では「橘」に例えられている。因みに、「紫の上」は、「(樺)桜」の花、そして、「明石の女御」は、「藤」の花にそれぞれ例えられている。
また、「明石の君」は、「琵琶」の名奏者でもあったが、当時はどのようなメロディーを「琵琶」で奏でたのであろうか。先日、「東慶寺」で聴いたような「琴」と「琵琶」の合奏のようなものであったのだろうか。そうであれば、なかなか美しい音楽である。
「むつごとを語りあはせむ人もがな 憂き世の夢もなかばさむやと」 (光源氏)
「明けぬ夜にやがてまどへる心には いづれを夢とわきて語らむ」 (明石の君)
*(1)「明石の君」は、紫式部の「源氏物語」に登場する架空の人物。光源氏の明石時代の愛人で、源氏の一人娘(のちの明石の中宮)を産んだ。父は源氏の母桐壷更衣の従兄弟にあたる明石の入道、母は明石の尼君。「明石の君」は、性格は生真面目で我慢強い。万事につけて出しゃばらず賢く振舞うが、気位が高い。皇女にも劣らない気品と美しさとを備え、和歌や音楽に才長け、特に、箏の琴、琵琶の名手でもある。
「明石の中宮」(明石の姫君、明石女御とも)は、光源氏の長女で、母は「明石の君」。「紫の上」の養女となる。「宇治十帖」に登場する「匂宮」の母。
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